焚き火のそばで“長く付き合う椅子”
キャンプギアの中でも、椅子は「座れればいい」から「居場所をつくる道具」へと変わってきた。
軽量化されたULチェアや、ロースタイルの流行もひと段落して、最近また“ちゃんとした座り心地”を求める人が増えてきた。その流れの中で、改めて評価されているのがこの一脚。
Ogawa(オガワ)「ハイバックチェア コットン」
いわゆる派手さはない。でも、使い込むほどに「ああ、これでいい」と思わせるタイプの椅子だ。
第一印象:安心感で選ぶなら、これ以上はあまりない
座った瞬間の印象はシンプルで、「あ、楽だな」という一言。
背もたれは肩までしっかり支えるハイバック仕様で、体を預けると自然に力が抜ける。
さらにコットン生地の柔らかさが絶妙で、ナイロン系チェアにありがちな“張りすぎて落ち着かない感じ”がない。
焚き火の近くでも使える耐火性も、実際に使っていると地味にありがたいポイント。
個人的には「長時間座る前提の椅子」としてかなり信頼できる部類。

出典:amazon
この椅子の“育てがい”:カスタム前提で考える
このチェアが面白いのは、「完成されたプロダクト」というより
ベースとして余白があること。

出典:amazon
1. ファブリックカスタム(ここが一番楽しい)
コットン素材は交換・被せ・追加がしやすい。
- ブランケットやラグを背面に固定
- レザーシートカバーを自作 or 外注
- パラコードで背面テンションを調整
この辺りはかなり自由度が高い。
コットンは経年変化も出やすいので、“育てる椅子”としての魅力がしっかりある。
2. サイド周りの拡張(実用性アップ)
もともとループやポケットが付いていて、ここが地味に優秀。
- カラビナでシェラカップ吊るす
- 小型ポーチ追加
- ランタンフック化
個人的には、ここを“自分仕様のギア置き場”にしていくのが一番楽しい部分。
3. 脚カスタム
収束型チェアなので脚はシンプル。
- ゴムキャップ交換
- ウッドプレートで沈み防止
- グラウンドシート固定
このあたりをやると、一気にフィールド適応力が上がる。
4. 肘掛けのアップグレード
純正はセルウッドで冷たくなりにくい仕様。
ただ、ここはカスタム余地あり。
- レザーカバー装着
- オイル仕上げで色味変更
- 真鍮パーツ追加で無骨化
見た目がここで決まる。
良い点と懸念点
良い点
- 座り心地が安定していて疲れにくい
- 設営・撤収が本当に楽(収束型の強み)
- 見た目が落ち着いていてサイトに馴染む
- 焚き火との相性が良い(火の粉に強い)
いわゆる“全部80点以上”の優等生タイプ。
少し気になる点
- 約4.1kgとやや重め
- 収納サイズが長く、車載で場所を取る
- 耐荷重80kgなので体格によっては不安
あと個人的には、「軽さ・コンパクトさ」を求める人には正直向かない。
逆に言えば、この椅子は
“運ぶ道具”ではなく“腰を据える道具”。
「座るための道具」じゃなく「時間を作る道具」
このチェアは最新スペックではない。
軽くもないし、コンパクトでもない。
でも、だからこそ残っている理由がある。
- 座り心地にちゃんと向き合っている
- カスタムしても破綻しない余白がある
- 経年変化を楽しめる素材感
そして何より、
「気づいたらずっと座っている」
この感覚がある椅子は、実はそんなに多くない。